mslimeの日記

IT業界を志望する大学4年生です.沢山のことを勉強していきたいと思います!

グラフ理論における「結合と次数」

グラフ理論の「結合と次数」について

 

  • 結合…頂点vi がある辺ejの端点である時,viとejは互いに結合しているという.

  • 接する…共通の頂点を持つ,二つの平行でない辺は「接する」という.同様に,二つの頂点が共通の辺の端点であるときに「接する」という.
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上に示す図1において,viとejは接している.
  • 次数頂点vが接する辺の数のこと.自己ループしている辺があるときは2回数える.尚,頂点vの次数はd(v)と表す.
  • グラフGにおける最小次数,最大次数はそれぞれδ(G),Δ(G)表す.
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 図2において,各頂点の結合次数はそれぞれ以下のとおりである.

 d(v1)=2  d(v2)=3  d(v3)=3 ,d(v4)=2,

また,最小次数,最大次数は次のとおりである.

δ(G)=2  Δ(G)=3

 

定理1 グラフGにおいて,次数の合計は辺の数の二倍である.

   それぞれの辺は端点として2つの頂点を持つので,全ての辺の両端にある頂点の合計は辺の数の2倍である.

 

  • 奇頂点と偶頂点…ある頂点の次数が奇数であるときは奇頂点,偶数である時は偶頂点であるという.

 

定理2グラフGにおいて,奇頂点の数は偶数個ある.(ハンドシェイクの補題)

【証明】頂点の次数合計は

   (偶頂点の次数の合計)+(奇頂点の次数の合計)=(全頂点の次数の合計)・・・(1)

   で表され,偶頂点の次数の合計は偶数であるであることは明らかである.

 

   ここで,定理1より

   (全頂点の次数の合計)=(全辺の合計)×2

   だったので,(1)式に代入すると

   (偶頂点の次数の合計)+(奇頂点の次数の合計)=(全辺の合計)×2

   となる.ここから偶頂点の合計を移項して

   (全辺の合計)×2ー(偶頂点の次数の合計)=(奇頂点の次数の合計)

   が求められるので,奇頂点の次数の合計は偶数となる.

 

   したがって,全ての条件において奇頂点の次数の合計が偶数であることは,

   奇頂点が偶数個あるということである.

 

  • 孤立した頂点…辺と接しない頂点のこと.
  • つり飾り頂点…次数が1である頂点のこと.
  • 空グラフ…辺の無いグラフのこと.(頂点の数は問わない)